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フィットの後部座席は狭い?乗心地からリクライニング、跳ね上げについても解説

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フィットは、ホンダが製造・販売する5人乗りのコンパクトカーです。

広い室内空間と優れた燃費性能を備えており、快適性や安全性能も充実しています。

このため、日常使いから旅行まで幅広く対応し、シンプルで親しみやすいデザインが特徴です。

口コミを見てみると、後部座席が広いといった意見が多いようですが、実際のところはどうなのでしょうか?

今回はフィットの後部座席の広さから装備、リクライニングやシートの倒し方などを紹介していきます。

この記事でわかること
  • 後部座席の広さや乗り心地
  • 後部座席の装備
  • リクライニングのやり方、シートの跳ね上げ方 など
目次

広い?狭い?後部座席の口コミ

フィットの後部座席の広さについて解説する前に、実際にどのような口コミがあるのか見てみます。

調べてみると、後部座席が広いといった口コミが多くみられました。

フィットの後部座席の広さ

画像出典:ホンダ

それでは、実際の後部座席の広さをライバル車と比較してみましょう。

比較するのは、ボディサイズが同じぐらいの日産「ノート」、トヨタ「アクア」「ヤリス」、スズキ「スイフト」、マツダ「マツダ2」の5車です。

ニースペース(足元空間)の広さ

後部座席の広さは、「後部座席に座ったときに前のシートと膝の間のスペースがこぶし何個分か」が目安にされることが多いため、こぶしの個数で比較します。

スクロールできます
順位こぶしの数全長(mm)
1位フィット2.5個4,095
2位ノート2個4,045
2位アクア2個4,095
4位マツダ21.5個4,080
4位スイフト1.5個3,845
6位ヤリス1個3,950
※個人差があります

1位はフィットの2.5個、2位はノート、アクアの2個、4位はマツダ2とスイフトの1.5個、6位はヤリスの1個となりました。

ライバル車と比べると、前のシートとの空間が最も広いことがわかります。

この理由は、ホンダ独自の「センタータンクレイアウト」にあります。

この設計では、燃料タンクを前席の下に配置することで、後部座席と荷室スペースを広くとることができます。

また、シート自体が薄く設計されており、後席の足元スペースを確保するのに一役買っています。

室内幅、室内高

次に、室内の横幅と高さをライバル車と比較してみてみます。

スクロールできます
 室内幅(㎜)室内高(㎜)
フィット1,4451位1,2601位
ノート1,4451位1,2402位
アクア1,4255位1,1905位
マツダ21,4451位1,2104位
スイフト1,4255位1,2253位
ヤリス1,4304位1,1905位

フィットの室内幅は1,445㎜で1番広く、最も狭いアクアやスイフト(1,425㎜)と比べると2㎝広いことがわかります。

このため、ライバル車と比べて、3人掛けするには一番優れているといえそうです。

また、室内高は1,260㎜で最も高く、最も低いアクアやヤリス(1,190㎜)と比べると7㎝も高いことがわかります。

この車格では横幅も高さも最も広いことがわかります。

地面からシートまでの高さ

次に、乗り降りのしやすさに影響する地面からシートまでの高さ(ヒップポイント)について比較してみます。

ヒップポイントはおおよそ600mm程度だと腰や膝を大きく曲げる必要がなく、乗り降りがしやすいとされています。

そこで、600㎜との差をもとに乗り降りのしやすさをみてみます。

スクロールできます
順位600㎜からの差ヒップポイント(㎜)
1位ノート±0600
1位スイフト±0600
3位フィット-15585
4位アクア-30570
4位ヤリス-30570
6位マツダ2+35635

フィットのヒップポイントは585㎜でライバル車と比べて2番目に乗り降りしやすい車であることがわかります。

また、リヤドアは80度ぐらい開くことができます。

このため、子供や高齢の方でもスムーズに乗り降りでき、また、チャイルドシートの装着も楽にできます。

ヤリスなどの二人乗りをターゲットとした車は、開口角度が60度ほどしかないことを考えると、ファミリー層をターゲットにしているかどうかの違いがよくわかります。

フィットの後部座席の乗り心地

画像出典:ホンダ

後席シートのデザインと素材

フィットの後部座席には、標準的なファブリック素材や合成皮革が使用されています。

上位グレードやオプションでは、質感が向上した合成皮革の素材となっているため、見た目や手触りにこだわるならそちらの方が満足感が高いかもしれません。

グレード素材
BASICファブリック
HOMEファブリック
RS合成皮革、ファブリック
CROSSTAR、LUXE合成皮革、撥水ファブリック
e:HEVも同様

クッション性とサポート性

フィットのシートは適度な柔らかさがあり、短距離や日常の街乗りには十分です。

しかし、クッションの厚みはやや控えめで、長時間のドライブでは座面が少し硬く感じることもあります。

特に高速道路や長距離運転の際に、もう少し厚みがあればと感じるユーザーもいるようです。

サポート性は全体的にフラットな設計となっているため、体を包み込むようなフィット感やホールド性は強くありません。

これは、幅広い体格のユーザーに対応できる反面、カーブやスポーツ走行時にはホールドが物足りなく感じることがあります。

背もたれの角度とリクライニング機能

画像出典:ホンダ

フィットの背もたれ角度は27度で比較的自然なポジションに設定されています。

快適な座り心地を重視して設計されていますが、固定式のため、角度を調整できない仕様です。

ホンダ・フィットは「センタータンクレイアウト」を採用しており、足元空間の広さや荷室アレンジの柔軟性には優れていますが、リクライニングができないため、角度調整が可能な車種と比較すると長距離での後部座席の快適性がやや限定的になるかもしれません。

後部座席のスピーカー

フィットの後部座席のスピーカーは、一番下のグレードのBASIC以外で標準装備となっています。

リアドアの内側パネルに取り付けられており、この配置により、前後の席で音響がバランス良く聞こえるよう工夫されています。

リアドアにスピーカーがあることで、後部座席でもクリアな音質が楽しめる設計になっていますが、全体的な音響システムはシンプルな構成で、高級モデルのようなプレミアムサウンドシステムまでは備わっていません。

センターアームレスト

画像出典:ホンダ

ガソリンモデルでは、どのグレードにも後部座席にアームレストが付いていません。

e:EHVであれば、下位グレードのBASICグレード以外であればアームレストが標準装備となっています。

リヤセンターアームレストには、ボトルカップがついていることが多いですが、フィットのアームレストにはカップはついていません。

後部座席のエアコン

画像出典:ホンダ

フィットは後部座席にエアコンの吹き出し口がないようにみえますが、実は前席の下に吹き出し口が付いています。

前席のエアコンからの空気が前席の下から送られてくるような形になっていて、よくあるようなセンターコンソールに吹き出し口があるタイプとは異なります。

チャイルドシート

後部座席のチャイルドシートは次の3つの方法で装着することができます。

シートベルト

シートベルトで固定するタイプのチャイルドシートについては、両サイドと真ん中のすべてのシートで取り付けることができます。

ISOFIXロアアンカレッジ

画像出典:ホンダ

シートの付け根の左右に附属してある金具にチャイルドシートの金具を取り付ける方法です。

使わないときはカバーがしてあるので、カバーを外すことでチャイルドシートと連結する金具(ロアアンカレッジ)が見えるようになります。

後部座席の左右の席にこの方式で固定することができます。

ISOFIXとは、シートベルトを使わずに、チャイルドシートと車の固定金具を連結させるだけの簡単な取り付け方法です。

テザーベルト

後部座席の天井にある金具(トップテザーアンカレッジ)にテザーベルトの金具を引っかけてチャイルドシートを固定する方法です。

フィットでは、後部座席の左右の席にこの方式でチャイルドシートを固定することができます。

チャイルドシートを装着後にシートを調整するとテザーベルトが緩むため、シートを調整してからチャイルドシートを取り付ける必要があります。

後部座席の倒し方(フラットにする方法)

画像出典:ホンダ

リヤシートのヘッドレスト横、肩のあたりにロック解除のレバーがあります。

このレバーを手前に引いてロックを解除することで、シートを前に倒す(下げる)ことができます。

6:4の分割シートになっているため、片方ずつ倒すことができます。

2WD車では後部座席と荷室の間にはかなりの段差があるため、デッキボードを付けることで段差を解消することができます。

4WD車では最初からハイデッキになっておりフラットに近い状態です。

どちらもフルフラットとはなりませんが、荷物を置くのに支障はありません。

後部座席の跳ね上げ方

フィットには、後部座席の「チップアップ」機能があります。

この機能は後部座席の座面を跳ね上げることで、シートの足元部分を広く空け、背の高い荷物を積む際などに便利なスペースを作り出すものです。

跳ね上げ方はいたって簡単です。

まず、シートの座面を上に引き上げます。

次に、座面を背もたれに押し付けながら、足の金属部分を下に折りたたみます。

すると、カチっと音がするので、これで固定できます。

外し方はこの逆で、足の部分を上に引き上げて、座面を下に下ろすだけです。

後席中央のシートベルトの付け方、外し方

後部座席の中央のシートベルトはシートに附属していないため、もしかしてないのでは?と思う人もいるかもしれませんが、実は、天井に格納されています。

付け方は、まず天井からシートベルトを外し、▲マークがついているバックルに▲マークがついているプレートを差し込みます。

もう片方のプレートを体をまたいで反対のバックルに差し込むことでシートベルトを装着することができます。

外すときは、最後に取り付けたプレートをバックルから取り外し、最初に付けたバックルの溝に、先にはずしたプレートを差し込むことで、プレートを外すことができます。

画像出典:ホンダ

まとめ

フィットの後部座席については次のとおりでした。

ライバル車と比べて、後席空間が広く快適性が高いことがわかりました。

  • フィットの後部座席は横幅、高さ、足元空間ともに広い
  • 後席ドアの開口角度も広く乗り降りしやすい
  • エアコン吹き出し口が前席のシート下にある
  • リクライニングができない
  • シートを跳ね上げられる

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