・百均の曇り止めって効果あるの?
・曇り止めの種類は何を選べばいい?
冬はマスクをして外出すると、メガネが曇って前が見えなくなってしまいますよね。
百均にも色々な種類のメガネ用曇り止めの商品が売っていますが、レンズのコーティングの観点からオススメしません。
今回は、百均の曇り止めがダメな理由やおすすめの商品を紹介します。
- 曇り止めの種類
- 百均の曇り止めがダメな理由
- おすすめの曇り止め
メガネが曇る原因
メガネが曇る原因は大きく分けて2つです。
油分などの汚れ
メガネを触ったときに手の油分が付いたり、まつ毛やほこりなどがメガネに付着することでくもってしまい、見えづらくなります。
また、レンズの表面が汚れていると、水分が蒸発しづらくなることで見えづらくなります。
この汚れについては、クリーナーやメガネ拭きで落とすことが出来ます。
結露
結露は、メガネと外気の温度差が大きい場合に発生します。
マスクを着用しているときに曇るのも、この結露によるものです。
冬場であれば、呼吸による暖かい水蒸気がマスクの隙間から冷たいメガネに当たることで水滴となり結露が発生しています。
夏場であれば、クーラーの効いた涼しい部屋から暑い屋外にでることで曇ることがありますね。
結露については、通常のクリーナーなどでは防げないので、専用の曇り止めが必要となります。
曇り止めの原理
冬場にメガネが曇るのは結露が原因ですが、結露は水分が蒸発せずメガネの表面に付着している状態です。
このメガネの表面に付着している水分をすばやく蒸発させるのが曇り止めです。
具体的には、水分の表面張力を無くす簡易的なコーティングをすることで、水分の表面積を広げて蒸発を促しています。
曇り止めの種類
曇り止めといっても、様々なタイプの種類があります。
どのタイプでも、レンズの表と裏の両方に施工します。
クロスタイプ
シートタイプ
スプレータイプ(液体・ムース)
点液・ジェルタイプ
大きく分けてこの4種類があります。
クロスタイプ
クロス(布)に曇り止め成分を含ませているのがクロスタイプです。
効果時間は比較的短いものが多いです。
使用方法は、メガネ拭きと同じ感覚でレンズを拭くだけです。
クロスに含まれる成分がなくなるまで繰り返し使えるので、使用回数も多くコスパも高い商品です。
また、使用後にティッシュなどのゴミがでないので持ち歩きにも便利です。
洗うと曇り止めの成分が無くなってしまうから洗わずに使ってね!
シートタイプ
曇り止め成分を含ませたシートが個包装されているのがシートタイプです。
効果時間は比較的短いものが多いです。
使用方法は、クロスタイプと同様に、レンズを拭くだけです。
クロスタイプとは違い、使い捨ての商品です。
使い捨てのメリットは、毎回、新品の衛生的な状態で使えることです。
シートタイプは、すぐに乾く速乾タイプのものが多いので、水ジミが残りづらく、すぐに着用することができます。
個包装なので持ち歩きにも便利ですが、クロスタイプと違ってゴミがでるのが難点です。
拭く前に息を吐きかけて少し湿らすと施工性が上がります。
スプレータイプ
曇り止め成分の含まれた液剤をレンズに吹きかけるのがスプレータイプです。
使用方法は、液剤をレンズにかけた後、ティッシュで拭き上げます。
効果時間は比較的長いです。
スプレーの種類には、液体スプレーとムーススプレーの2種類があり、どちらもムラになりづらいのが特徴です。
レンズ全体に吹きかけることができる液体スプレータイプの方が使いやすいですが、広範囲に飛び散るり手やフレームにもかかりやすいので注意が必要です。
液体スプレーはムーススプレーに比べて液だれしやすいから注意!
点液・ジェルタイプ
曇り止め成分の含まれた液体やジェルをレンズに垂らして使うのが点液・ジェルタイプです。
使用方法は、液体やジェルをレンズに付けた後、ティッシュでムラのないように拭き上げます。
効果時間は比較的長いです。
スプレータイプに比べて飛び散りにくく、特にジェルタイプは液だれしづらいのが利点です。
スプレータイプと点液・ジェルタイプでは、メガネ拭きのクロスで拭き上げると、クロスの繊維が塗った被膜も一緒に拭き取ってしまうので、ティッシュで拭き上げるのがポイント
タイプごとの性能比較
種類 | 施工性 | 曇り止め効果 | 持続性 | レンズへの負担 | |
クロスタイプ | ◎ | 〇 | △ | × | |
シートタイプ | ◎ | 〇 | △ | × | |
スプレータイプ | 液体 | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
ムース | △ | ◎ | ◎ | ◎ | |
点液タイプ | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ | |
ジェルタイプ | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ |
施工性については、拭くだけのクロスタイプとシートタイプが優れています。
液体やムースのスプレータイプが飛び散る可能性があるので他より劣っている評価となっています。
曇り止め効果については、液剤を付けてしっかり塗り込むタイプのスプレーや点液・ジェルタイプが優れています。
持続性についても、曇り止め効果と同じく、クロスタイプやシートタイプに比べてそのほかの液剤を付けて塗りの伸ばすタイプが優れています。
レンズへの負担は、持続性と関連します。
持続性が無いと何度も施工する必要があるので、レンズのコーティングが剥がれてレンズ自体を修理するリスクが増えます。
このため、持続性の低いクロスタイプやシートタイプはレンズへの負担が大きくなります。
施工性で選ぶならクロスタイプ・シートタイプ
ただし、レンズは傷つきやすい
効果や持続性、レンズへの負担で選ぶなら点液タイプ・ジェルタイプ
百均のメガネ用曇り止めがダメな理由3つ
曇り止めの種類や選び方を紹介しましたが、この記事の本題である百均の曇り止めがダメな理由について解説します。
曇り止め効果が低い
持続性が低い
コーティングが剥がれる
曇り止め効果が低い
百均で売られている商品の多くはクロスタイプやシートタイプです。
成分の種類、クロスやシートに含まれる成分の量によって効果は異なりますが、曇り止めの効果はあまり高くありません。
こちらの検証動画をご覧ください(動画前半が百均の曇り止め)。
多少は曇りが抑えられていますが、だいぶレンズが曇っていますね。
持続性が低い
百均の曇り止めは持続性が低いものばかりです。
基本的には1日持たないので、毎日、または朝と夕方に使う必要があります。
クロスやシートタイプの施工性が高いタイプの曇り止めでも、何回もコーティングするのは面倒です。
耐久性のある曇り止めは5日ぐらい効果があることを考えるとおすすめできません。
コーティングが剥がれる
メガネのレンズは、表面にコーティングが施されています。
キズや紫外線、水分、熱といった刺激からレンズを保護するためです。
コーティングは経年劣化で徐々に剝がれてしまいますが、メガネを拭けば拭くほど早く剥がれていきます。
このため、持続性の低い曇り止めだと、何度もレンズを拭いて施工する必要があるので、コーティングの寿命をかなり早めてしまいます。
コーティングは一度剥がれると修復できないので、新しいレンズを買う必要があります。
実際にコーティングが剥がれたメガネは次のようになり、見づらくなってしまいます。
百均の曇り止めは、効果の低さに加えて、レンズの交換時期まで早めてしまうため、結果的にコスパが悪くなってしまいます。
このような理由から、百均の曇り止めはオススメできません。
ブルーライトカットのレンズは、コーティングがなくなったらブルーライトのカット効果もなくなるよ!
メガネのくもり止め 濃密ジェル 耐久タイプがおすすめ
オススメの曇り止めは、ソフト99が発売しているメガネのくもり止め 濃密ジェル 耐久タイプです。
ソフト99は車のコーティング剤も販売しており、コーティングを得意とする企業です。
この曇り止めをおすすめの理由は次のとおりです。
持続効果が高い
コスパがいい
持続効果が高い
この商品は、一度施工すると最大で5日ぐらい効果が持続します。
使用感としては、効果が無くなったから再度施工するのではなく、レンズがほこりや油分で汚れたから施工しなおすということがほとんどです。
百均の商品とは比べ物にならない持続効果で、車のコーティング剤を販売しているだけあります。
・施工する前にレンズをクリーナーできれいにしておく
・拭き上げはメガネ拭きではなく、ティッシュで行う
カラーコーティングやミラーコンティグされているレンズには効果がないので注意が必要です。
効果がないという口コミは、用法を理解せずに使っているか、ティッシュではなくクロスで拭き上げていることが原因です。
コスパがいい
レンズの4面全て施工した場合を1回として、約100回施工することができます。
価格も500円~600円程度なので1回あたり6円以下とリーズナブルです。
4日に1回施工したとして、400日持つことになるので1年以上持つ計算になります。
また、持続効果が高いため、摩耗によるレンズのコーティングへのダメージを最小限に抑えることができ、毎日施工するタイプの曇り止めよりもレンズの買い替えを遅らせることができます。
百均の曇り止めに要注意
百均の曇り止めは、効果が低いだけでなく、レンズの交換時期まで早めてしまうため、結果的にコスパが悪くなってしまいます。
レンズのコーティングの寿命をできるだけ伸ばすためにも、持続性のある曇り止めを選んでみてください。